卒塔婆

卒塔婆というと、墓石の後ろに立てかけられた木の板を想像されるでしょう。
私もそうでしたが、調べると「ストゥーバ」という釈迦の遺骨を納めた建物が始まりだと言われています。
そしてこの壇上伽藍などにある相輪も、もともとは「ストゥーバ」が変形したものらしいです。
大きな寺にある五重塔や三重塔は、写真を撮るときにとても画になります。
古刹の仏塔は、多くが古木の色合いで、侘び寂びの文化そのものですが、建設当初も本当に同じ色合いだったのか。
そんな疑問を持ったことがあります。
古刹が建設の多くは、大陸文化と最新技術の結晶として建てられたはずです。
それが人々に畏怖の念を抱かせ、信仰へと結びついた側面もあったことでしょう。
そう考えると初めから古木の色合いというのは、少々人々の心を掴むには弱いかなという印象があります。
ただ高層建築の無かった時代。
圧倒的な高さと大きさは権威の象徴としては十分だったのかもしれません。
壇上伽藍のように、今なお鮮やかな朱色で彩られた仏塔は少ないですが、どの仏塔も群を抜く高さだけは健在なはずです。
