道しるべ

夜の高野山には独特の魅力がある。
それだけに日が暮れてからは寺の中はもとより、道を歩いている間も、無言での行動をお願い致します。
高野山では寺に住んでいる方や宿坊に泊まられている方もいます。
翌日の夜明け前から修行を行う人もいます。
配慮を欠かさない行動をしましょう。
金堂や根本大塔の近くには、細工が豊かな常夜灯だけではなく、普通の常夜灯が佇んでいる場所もある。
それは御社がある場所。
真言密教の中心地でありながら、同じ敷地内に神様が祀られているのである。
もちろん鳥居も存在する。
明治時代に神仏分離が行われるまでは、神仏融合とでもいうのか、寺と神社は区別がなかった。
だから寺にも神が祀られ、神社にも仏が祀られていた。
とはいえ、常夜灯は神社に限ったものではない。
寺院でも常夜灯は灯されている。
ただ不思議なのは、なぜ常夜灯が灯されているのかということ。
夜更けに寺社に訪れるなど、電灯の灯る現代ならいざ知らず、提灯をぶら下げていた時代には想像がつかない。
強いて考えるとすれば、丑の刻参りであろか。
参道にある常夜灯。
年末以外の使い道はどこにあるのか。
